『The 2nd. World Music Festa』 に寄せて
音楽・楽器・踊り・衣装・工芸品・など、いずれを取り上げても、その土地に固有の植物、土、水などに由来する、独自の素材によって作られています。
それらの素材が、その土地に伝わる人の手・独自の技術により美しい造形物へと変容し、唯一無二の質感や色彩を放つこととなります。
これらの造形物の一つ一つが、あるひとつの小さな「世界」であり、それらの集合が生活を支え、空間となり、建築となり、街となり、大きな「世界」となるのではないでしょうか。
赤坂の森に隣接するこの空間に突如現れた無機的な黒のスクリーンは、小さな「世界」のもつ質感や色彩を際立たせるための背景装置として働きます。
拡散された美しい質感と色彩が鬱蒼と茂る、小さな「世界」の森に包まれる体験をしていただけたら幸いです。